なぜ漆が重宝されるのか、半永久的に受け継がれる漆器の魅力

日本4大漆器編、お疲れ様でした!今までは有名な漆器の種類についてご説明させていただきましたので、ここからは少し立ち返り、漆製品を買う事・使う事の魅力やメリットをご紹介したいと思います!

漆とは何と言っても、その目に映る美しさが一番の魅力ですよね。紀州漆器のような一般的に漆器製品として知られるような美しい蒔絵が施された漆器や、浄法寺漆のような単色で飾らないシンプルな漆器、八雲塗は半透明で琥珀色の漆を用いるなど、様々な視覚的快楽を私たちに与えてくれるのが漆器です。

また、漆の良さは私たちと共に日々の生活でさらに美しくなるという事です。ガラス製品や陶器は完成品された美しさを維持する製品ですが、漆器は使い込むほど艶や味が出るもので、完成品でももちろん美しいのですが「育てる喜び」を味わえるのは漆ならではの持ち味であると思います。

ですが漆製品は感覚だけを満たしてくれるわけではありません。では、そんな漆製品の実用的なメリットはどのような部分でしょうか?冷静に分析してみましょう!

と、ココで少し復習です。漆器の素地(土台)はなんだったでしょうか!・・・正解は、木材でしたね!そうです漆器は木地挽きから始まる木製製品なので漆器には木のぬくもりがそのまま残るのです。なので、温かい料理が温かいうちに召し上がることができるのです!

ガラス製品と比べても木の熱伝導率はガラスの1/6以下なので、数字で見てもガラス製品の食器を使うより漆製品を使う方が、熱が逃げにくいことがわかりますね!そして漆はその熱を逃がさないためにも、熱に強く丈夫であるというメリットもあります。

「丈夫である」というのは漆器の強みで、中でも「輪島塗」の漆器は特に丈夫さを売りにしていることをご紹介いたしました。実は漆は自然界でとれる塗料の中で最強クラスの丈夫さだと言われています。その漆を下塗・中塗・上塗と幾重にも塗り重ね、削りだし磨くことで、より強固な器になるのです。

その頑丈さは落とした程度じゃ割れることがなく、95℃程度の熱にも耐えるほどです。漆は繊細で扱いが難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、扱いを間違えないようにすればよいだけなので、安心してお使いください!

このようなメリットを持っていますが、ここで一つ注意していただきたいのは、天然の漆を用いた製品でなく合成樹脂製品をご利用なさる時は、上記したメリットの恩恵がすべて受けられるとは限らないという事です。

この大量生産の時代、漆器も職人が手作りしたものと合成樹脂の比較的安価な製品が存在いたします。もちろん合成樹脂製品が悪であるとは言いません。合成樹脂製品は気温変化や乾燥に強いため、長期間そのまま冷蔵庫に入れておくことが可能であり、食洗機にかけられるなどのメリットは存在します。

ですが耐久性や耐熱性、木のぬくもりや麗しさは木製の製品ならではの特権ですので、私は可能な限り、手をかけてあげることで長い間使い続けることのできる木製製品を購入することをオススメいたします。

ここで豆知識ですが、実は天然漆製品と合成樹脂製品には見分け方があります。その方法は水に入れて浮かぶかどうか、です。木製はもちろん浮かびますし、合成樹脂製品はそのまま水に沈んでしまいます。商品ラベルだけでは見極められないことも多くあるので、ぜひご購入の際は試してみてください!

このように漆のメリットは多岐に渡ります。正直な話、たくさんありすぎで書き切れていない部分も多いので、また他の記事でその都度、豆知識という形で追記させていただきますね。漆製品の購入を検討される際は、ぜひこのメリットを思い出して下さい!